きくがわ
アラカルト
3月6日、慈眼寺で慈眼寺本尊薬師如来御開帳大供養祭が行われました。慈眼寺は国指定史跡「菊川城館遺跡群」の構成史跡「横地城跡」内にある古刹で、平安時代末期から室町時代までこの地を収めてきた横地氏一族の氏寺として伝えられています。
慈眼寺のご本尊は、胎内に薬師如来像を収める釈迦如来像で、12年に一度、壬寅年に御開帳されます。
会場には朝早くから関係者や来賓、地域住民などおよそ100人が詰めかけました。
式典では、長谷川市長が「薬師如来は古来から医薬の仏として信仰されてきました。コロナウイルスにより日々の暮らしに様々な影響が出ている現在、まさに必要とされていると感じています」とあいさつしました。
続いて、地元横地にある「興獄寺」の住職による合掌と御開扉が執り行われ、厳かな空気の中、住職が、ご本尊が収められた厨子の扉を開いて中からご本尊と胎内仏を取り出すと、参列者は、かたずをのんで見守りました。
その後、住職が読経を行ったのち、参列者は奥横地自治会の赤堀浩司さんの音頭で「オンコロコロ センダリ マトウギ ソワカ」と「薬師如来御真言」を13回唱えられました。
式典終了後、住職が「慈眼寺の薬師如来様は、12年に1度、お釈迦様の体内からお出になります。本日は、薬師様の手と本堂の外の白いひもを五色の紐で結びました。外の白いひもを握ることで、薬師如来様と手をつなぐことができます。願いを込めて紐を握り、お参りください」と説明すると、式典を見ていた参拝者は、さっそく紐を握りしめ、お願いをしていました。
祭典実行委員長の丹羽一馬奥横地自治会長は、「天候にも恵まれ、コロナ禍でも無事に開催できました。今日の式典の様子をまた次の世代にも伝えて、伝統を守っていきたいです。12年後も皆さんお元気で、またお会いしましょう」と話しました。